「家屋」が「ゴミ屋敷」になることによる影響　～その他の面～

前回の記事では、誰にでも起こりうる可能性がある、身近な問題であるとお伝えした「ゴミ屋敷」について、その衛生面に関する影響についてお伝えしました。

今回の記事では、その「ゴミ屋敷」が及ぼす、前回取り上げなかった衛生面以外の面での影響について２点に分けてお伝えしたいと思います。
 
１．火災発生の可能性

前回ゴミ屋敷がもたらす衛生面での影響中の、「害虫などの発生」という項目の中で、発生したネズミが電気コードを噛んだことがきっかけで起こる火災の発生についてお伝えしました。
その他にも、タバコの火や電気ストーブなど、あらゆるきっかけで火災は発生し得ます。
ゴミ屋敷の、家にゴミが散乱しているという状況は、可燃物が散乱している状態と同様であり、一旦火が付いてしまった場合には、燃えやすく、また消化しにくい状況だと言うことが出来ます。
また、もし家の中や周囲にゴミが山積した家屋で火災が発生した際には、それらのゴミが救助活動の妨げになり、人命救助に遅れが生じる可能性も大いにあります。
 
２、精神的への悪影響

前回冒頭でお伝えしたゴミ屋敷が形成されてしまう要因として、住民の精神的な疾患も、その一つとして挙げられることがあるとお伝えしましたが、それだけではなく、形成されてしまったゴミ屋敷が、その住民に対して精神的な悪影響をもたらすということも考えられます。
また、そのような懸念は、周辺住民の精神状態に対しても向けられます。前回の記事で取り上げた、害虫やネズミのなどの発生や悪臭の発生、また火災発生の可能性など、あらゆる場面で、ゴミ屋敷の存在は周辺住民に対して、精神的なストレスをもたらすものであるということができます。
実際、ゴミ屋敷の住人と近隣住民は良好な関係が築けないことが多いことが報告されています。
 

いかがでしたでしょうか。
前回の記事に引き続いて、今回の記事でも一軒の家屋がゴミ屋敷になった場合の影響についてお伝えしました。

衛生面への影響としてお伝えした、害虫やネズミの発生・悪臭の発生、その他の面への影響としてお伝えした、火災発生の可能性・精神面への悪影響、どれもそれぞれ深刻で解決の容易でない問題であり、また時間の経過によってその解決はさらに困難になっていくということも言うことができます。
家屋の住人の方はもちろん、周辺住人の方々を含め、全員が安全な暮らしを送ることが出来るように、なるべく早く、対処を考えましょう。